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アドバンス、太陽光発電所10ヵ所開発

低圧分譲ソーラー提案

太陽光ディベロッパーのアドバンス(東京都中央区、渋谷君美義社長)は、分譲型の太陽光発電所を中心に開発実績を伸ばしている。昨夏に第1号を稼働させてからこれまで手掛けた太陽光発電所は10ヵ所。今後もディベロップ事業を推進していく構えだ。

同社は、2013年に太陽光発電のディベロップ事業、『ソーラーオーナーズ』を始めた。土地の選定や許認可の手続きからEPC(設計・調達・建設)まで手掛け、開発した太陽光発電所を出力50kW未満に区分して分譲する。ユーザーの要望に応じて高圧線接続の伴うメガソーラーを売却するケースもある。

13年8月に茨城県石岡市で16区画・総出力1.7MWの第1号発電所を稼働させた。その後、10月には千葉県野田市で11区画・計550kW、12月に群馬県沼田市で11区画・計550kWと、順次運転を開始。これまでに開発した太陽光発電所は10ヵ所にのぼる。

尾髙智明常務取締役は、「検討中のものが、このほか20ヵ所程ある。買取り価格40円(税抜)案件もあるが、多くは36円(税抜)」とし、「開発した発電所の4分の1は自社グループで保有し、発電事業を行っている。安定した収益源という側面もあるが、顧客と同じ目線に立てるという意味合いが強い。自社発電所は15MWまで増やしたい」と話す。

同社は、モジュールは韓・ハンファ、PCS(パワーコンディショナ)は安川電機製を中心に選定している。

O&M(オペレーション・アンド・メンテナンス)では、PCS単位で発電量を計測する遠隔監視を常時行なうほか、定期メンテナンスとして、パネル表面の洗浄や発電所周辺の除草、各種点検に加え、モジュール単位での厳密な発電量計測も年1回以上実施する。

尾髙常務は、「分譲型で粗悪な施工が散見されるという話を耳にするが、我々は開発段階から20年の長期信頼性に重きを置いている。たとえば、基礎・架台は引き抜き強度1t、風速強度60mが基準だ。土地造成にしても、調整池を設置するなど排水にも気を配っている」とし、今後について、「農地を活用した発電事業などにも積極的に展開しつつ、中小水力など別の再エネ電源の開発も視野に入れている」と語った。

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