サカキコーポ、新機能日射計でシステムコストダウン提案
信号変換一体型、デジタル出力対応機
伊・デルタオーム製の日射計を販売する計測器輸入商社のサカキコーポレーション(大阪市住吉区、坂木英一社長)は、このほど信号変換機一体型やデジタル出力対応機といった機能を内蔵した日射計の提案を強めている。トータルコストの低減を促し、サービスの拡充を図る狙いだ。
信号変換機一体型とは、4~20mAの信号変換機を内蔵した日射計で、デジタル出力対応機種とは、「RS485‐Modbus‐RTU」のデジタル出力に対応したもの。
従来タイプの場合、基本的には日射計1台毎に気象信号変換箱を経てPCS(パワーコンディショナ)に繋ぐ必要がある。しかし、信号変換機一体型やデジタル出力対応機種は、別置きの気象信号変換箱が不要となり、直接PCSと接続できる。配線コストや付随する施工費を削減し、トータルでのコストダウンを実現する。
同社は、両タイプとも、セカンドクラスからセカンダリースタンダードまでISO準拠した機種全てでラインナップしている。
坂木英一社長は、「信号変換機一体型やデジタル出力対応機種の引き合いが増えている。いまや全体の10%を占める」とし、「最近は市場の要求が変化した。日射計単体でのコスト低減ではなく、付加機能も合わせたトータルでのコストダウンが求められる。当社も、デジタル出力対応機などを始めとするシステム全体のコスト削減を提案していく」と語る。
また同社は、今年2月に日射計の校正装置を導入した。一般に、日射計は感度が経年劣化していく可能性があるが、感度を再測定して校正することにより、品質を維持できる。そこで同社はメンテナンス用のツールとして校正装置を導入し、日射計の校正サービスを提供していく。
坂木社長は、「日射計の設置件数が拡大していくなかで、今後は日射計の販売に付随して校正サービスが必要になる。もちろんデルタオームもメーカーとして実施しているが、当社は日本の代理店としてサービス強化をすべく、本格的な校正装置を導入した」と述べる。
なお同社は、伊・デルタオーム製の日射計や気温計のほか、自社製の気象信号変換箱などを販売。2013年からは伊・LSIラステム製の樹脂製気象信号変換箱の取り扱いも始めた。
同社の13年12月期の売上高は、前期比2倍超の大増収だった模様。13年は産業用太陽光市場の成長に伴い、日射計などの太陽光関連事業が同比3倍以上に伸長したとしている。