関西パイプ、新型ハゼ屋根用取付金具発売
今春に塩害地仕様も
関西パイプ工業(大阪市平野区、上岡弘晃社長)は、太陽光発電向けにハゼ屋根用取付金具の販売を強めている。昨年11月には施工性を高めた新製品を売り出し、今春には塩害地仕様品を発売する。地上から屋根へと太陽光発電の設置用途が広がるなか、品揃えを拡充して需要を取り込む狙いだ。
2011年にハゼ屋根用取付金具の開発に着手した同社は、12年春頃に商品化し、太陽光発電市場に参入した。
製品の特長は、強度を維持しつつ設計上の工夫で軽量化を図った点。重量は単体で230g、ベースプレートを含めても390gと軽い。また施工性を高めるために開脚取付方式を採用、片手で取り付けられる。さらに溶融亜鉛・錫合金めっきを施し、「薄くても高い耐食性がある」(TCIチーム製造部の今春琢巳主任)。
その同社が、新たに開発したハゼ屋根用取付金具では、さらに改良を加えている。取付金具とベースプレートを一体化し、付属のナットも一体型ナットを用いた。重量も従来比15%減の330gとさらなる軽量化を実現している。
同チームの左海洋介総務次長は、「特にナットを一体にしたことが好評を得ている。部品が複数あると管理も大変。この一体化は材料費の削減にも繋がった」と話す。
その他、同社は、重ね式屋根用取付金具や太陽光発電用架台も製品化している。架台は折板屋根のほか、陸屋根や地上設置にも対応、高耐食溶融亜鉛めっき鋼板、溶融亜鉛めっき、アルミ製を揃える。
また、塩害地にも使用できるハゼ屋根用取付金具の開発も進めている。現在、比較評価試験を行っており、今春頃に発売する予定だ。
今春主任は、「塩害仕様品は、昨年11月に発売した金具の表面処理を変更し、高耐食性めっきを施したもの。塩害地域用でありつつ、コストを抑えたものを開発している」と述べた。