リープトンエナジー、モジュール販売3倍増の30MWへ
EPC、IPP展開も計画
太陽電池モジュール製販のリープトンエナジー(神戸市中央区、周鳴飛社長)は、2014年3月期の太陽電池モジュールの販売量が前期比約3倍の30MWに達する見通しだ。メガソーラーから出力50kW未満の低圧案件まで需要が旺盛で、販売を大きく伸ばした。来期はEPC(設計・調達・建設)、IPP(独立系発電)事業への展開も計画、さらなる業容拡大を目指す。
同社は12年7月に設立。中国にモジュール年産能力500MWの自社工場を持つ。結晶系モジュールの製販に加え、日本ではPCS(パワーコンディショナ)や架台なども合わせたシステムを販売。設立後、高圧産業用をターゲットに営業し、初年度は約10MWの販売実績を残した。
2期目の14年3月期は、13年6月末にJ-PEC認証を取得し、住宅用市場に進出。その傍ら低圧産業用の受注も獲得し、販売量は前期比約3倍の30MWに達する見込みだ。
営業部の佐藤萌課長は、「住宅用もコンスタントに販売を伸ばしているが、今のところ産業用が中心。昨春から低圧連系向けの出荷も堅調だ」と話し、低圧連系向けはパッケージシステムを構築、昨秋から提案を強めている。
同社は、低圧連系パッケージを、自社製の多結晶シリコン型モジュールと4段6列架台、PCSで構成。架台はアルミ製または亜鉛メッキ製を採用した。
同部営業二課の肖軍課長は、中国で生産しているモジュールについて、「耐PID試験や塩水噴霧試験もクリアしているほか、13年12月にはJET認証を取得した。部材選定も重視し、バックシートや封止材、ポリシリコンの一部などは日本製を使っている」とし、「製品10年・出力25年保証以外に保険や補償を付与し、差別化を図った」と述べる。
同社の補償サービスは、住宅用を含めた50kW未満システムには盗難を含む自然災害補償10年を、50kW以上の高圧システムには自然災害補償2年と売電利益補償2年をセットで提供する。「事前審査が必要だが、当社の補償はモジュールだけを購入いただいた場合でもシステム全体に適用できる」(肖課長)。
佐藤課長は、「来期からは自社でも発電事業を手掛けていくつもりだ。自社グループでEPCサービスも含めたトータルソリューションを提供できる体制整備も進めている」と語った。