25年度のFIT・FIP単価固まる
経済産業省は2024年1月29日、調達価格等算定委員会を開催し、25年度の再生可能エネルギー電源のFIT売電単価やFIP(フィード・イン・プレミアム制度)基準単価などの案を固めた。
入札対象外の太陽光発電のFIT・FIP単価に関して、算定委はコスト上昇を勘案して減額幅を抑えた。25年度のkWh単価は出力10kW未満が15円、10kW以上50kW未満の地上設置が10円、50kW以上の入札対象外の地上設置が8.9円で、10kW以上の屋根上設置は11.5円とした。24年度単価を含め、太陽光発電のFIT・FIP単価は表の通り。
24年度から250kW以上はFIPのみとなり、地上設置は入札制になる。入札の実施回数は4回で、kWhあたりの上限単価は9.2円、9.13円、9.05円、8.98円と、段階的に引き下げられる方向だ。初回の募集容量は93MWである。
また、24年度から発電事業者に課される発電側課金が10kW未満や既存のFIT・FIP案件以外の10kW以上の新規認定案件にも適用されることになった。これに伴い、算定委は24年度の新規認定案件に追加する発電側課金相当額を固めた。
主な発電側課金相当額は、10kW以上50kW未満の地上設置がkWhあたり0.82円、50kW以上の入札対象外の地上設置が0.91円、250kW以上の地上設置が0.91円、10kW以上の屋根設置が1.43円である。
10kW以上の新規認定案件では、FIT・FIP単価にこの発電側課金相当額が上乗せされて供給される。ただし、立地場所によって適用額が異なる発電側課金の割引制度を考慮していないため、実際の負担は案件ごとに異なる。