三菱UFJ銀、練馬支店に再エネ・EV導入へ
店舗の脱炭素化に本腰
三菱UFJ銀行(東京都千代田区、半沢淳一頭取)は2024年3月28日、店舗の脱炭素化に向け、練馬支店で実証試験を開始すると発表した。再生可能エネルギー設備やEVを導入し、支店の脱炭素化に向け、実現可能性などを検証していく。
三菱UFJ銀は、日立製作所と練馬区内の支店の営業車9台をEVに置き換えつつ、駐車場に太陽光パネル搭載カーポートを設置し、日立製の蓄電設備やEMS(エネルギー管理システム)を導入する。EVの電力を再エネ電力100%で賄いつつ、余剰電力を蓄電設備にためて店舗で自家消費する計画だ。
さらに、空調設備や照明器具を省エネルギー性能の高い設備に換え、店舗内の省エネ化を進める。練馬支店ではZEB(ネット・ゼロ・エネルギー・ビル)レディを目指し、環境配慮型店舗の課題や有効性を検証する。
三菱UFJ銀総務部の前川隆浩副部長は、「既設の支店では営業活動や利用者に支障をきたさないように配慮する必要がある。太陽光発電設備を導入できる店舗は限られているなかで、練馬支店の駐車場は比較的広く、実証場所には最適だった」と話す。
同行総務部ファシリティ戦略室管財グループの松尾健志調査役は、「実証試験で得た知見を活かして店舗の脱炭素化を推進していく。環境認証を取得して他店舗にも展開したい」と展望を語る。
なお、三菱UFJフィナンシャル・グループは、21年5月に『MUFGカーボンニュートラル宣言』を唱え、30年までに温室効果ガス排出ゼロを目指す方針を掲げた。30年までに全営業車をEVに切り替え、運輸部門の脱炭素化も進める。