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リープトンエナジー 24年3月期の国内出荷170MWに

非FIT向けが牽引

同社は従来のp型からn型単結晶パネルに生産体制を移行した。写真は60セル相当品

太陽光パネル製造のリープトンエナジー(兵庫県神戸市、周鳴飛社長)は、2024年3月期の国内向け太陽光パネルの出荷量が前期比73%増の170MWで、国内の事業売上高は前期比35%増の54億円だった。自家消費用など〝非FIT〟事業向けの出荷が好調だったようだ。

同社は、中国にある年産3.5GWの自社工場で太陽光パネルを製造し、欧州やアジアなどを中心にこれまで世界67ヵ国に出荷してきた。日本国内の事業売上高はここ数年40億円前後で推移していた模様だが、24年3月期は54億円に伸び、過去最高を更新した。

同社営業部の多鹿伸哉部長は、「FIT案件向けはほぼなくなったが、自家消費用の出荷が堅調に伸びたほか、有力なオフサイトPPA(電力売買契約)業者や開発業者に当社の製品が採用されたことも増収の要因だった」と振り返る。

その一方、ここ数年の事業拡大を牽引してきた海外事業では、競争激化の影響が大きかったようだ。24年3月期の太陽光パネルの総出荷量は前期の1344MWから1150MW程度に減少し、総売上高は480億円から300億円を割り込む見通しだ。

多鹿部長は、「近年は海外事業が拡大したが、本社を構える日本国内の事業が当社の軸だ」としたうえで、「今後も国内では住宅用や自家消費用を中心に成長が期待できるはず。今期はオフサイトPPAや自家消費需要を取り込みつつ、250MWを出荷したい」と語る。

同社は自家消費用での出荷実績を伸ばした。写真は生活協同組合コープこうべ協同購入センター東神戸に設置された同社製太陽光パネル

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