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NTTドコモ、遠隔自動運転の草刈機開発

茨城で草刈り実証開始

NTTドコモは2024年3月28日、自動運転機能を搭載した草刈機の実証試験を始めた。太陽光発電所の草刈りの自動化を狙い、実運用を検証して商用化を目指す。

NTTドコモは、筑水キャニコム製の草刈機にGPS(全地球測位システム)機能よりも高精度なGNSS(全地球測位衛星システム)機能を搭載し、自動運転化を実現した。位置情報をもとに事前に設定することで走行ルートに沿って草刈りを行う仕組みである。

利用者は、車両四方に設置されたカメラの映像や地図に配置された機体の位置情報によって遠隔から機体の状態を常時把握でき、危険がある場合は遠隔操縦に切り替えることもできる。操作時の通信は 4G/LTE通信に加えて衛星通信『スターリンク』も使用できるため、人里の離れた場所でも草刈機の自動運転ができるという。

同社は農機製造の筑水キャニコムおよび不動産売買の大協不動産と共同で、大協不動産が所有する茨城県内の出力1545kW‌の太陽光発電所で実証試験を実施した。実運用や処理能力などを検証し、データを分析する。

NTTドコモ経営企画部サステナビリティ推進室の河田朋巳社会貢献推進担当課長は、「炎天下で太陽光発電所の草刈り作業をすると、熱中症の危険性も高まるほか、労働災害の危険性もある。O&M(管理・保守)会社の作業効率化に寄与できれば」と話す。

同社らは同一の太陽光発電所で24年6月頃まで草刈りの実証試験を継続するほか、異なる環境下での実証試験を予定している。作業の効率化や省人化を図る狙いだ。

NTTドコモスマートライフカンパニーライフスタイルイノベーション部の石原康太朗GXビジネス担当主査は「O&M会社への提案を見据え、26年後半までに実用化を目指したい」と意気込む。

NTTドコモらは自動運転機能を搭載した草刈機の実証試験を実施した。写真は実証の様子

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