GSユアサ 大容量蓄電設備発売へ
中規模の現地組立式
蓄電池製造のGSユアサはこのほど、蓄電用PCS(パワーコンディショナ)を組み合わせた大容量蓄電設備を開発中だと発表した。2025年1月の出荷を目指している。
同社はこれまで、蓄電所向けの蓄電池モジュールを生産していたが、今後はPCSを含めた蓄電容量数100kWh~数千kWhの蓄電設備も製品化する方針だ。
従来品が蓄電池セルをあらかじめ内蔵して出荷するコンテナ式のモジュールであるのに対し、新製品は複数の蓄電池モジュールから構成される蓄電池盤単位で輸送し、現地で組み上げる現地組立式にする。同社産業電池電源事業部エネルギーシステム販売本部営業企画部の坂井圭祐部長は、「コンテナ式は運搬や据付工事の制約が多い。現地組立てにすることで設置場所の選択肢は拡がる」と話す。
同社は、1万kWh以下の蓄電所に新製品を推進する方針で、法人向けオンサイト用や太陽光発電所併設用にも提案する。
同社は25年4月にも大阪ガスと共同で新製品の実証事業を始める計画だ。GSユアサがPCS出力500kW、蓄電容量840kWhの製品を提供し、大阪ガスが自社の敷地内に設置して電力取引市場での取引を模擬した設備運用を行う。