Inside News

たけでん、太陽光関連事業 EMS視野に展開

電材・エレクトロニクス商社のたけでん(大阪市旭区、仲藪佳典社長)は太陽光発電システムを拡販しているが、2013年度下半期からは、太陽光発電に加え、EMS(エネルギー管理システム)も見据えた事業戦略を推し進めている。

同社は、全量売電の開始に伴い、太陽光発電システムの販売量を伸ばした。太陽光システム販売の営業拠点であるソーラーシステム大阪第一営業所と同第二営業所での販売量は、合わせて11年度に月間350~400kWだったのに対し、12年11月以降は月間1MW規模に伸長。現在も同等のペースで推移しているという。

エナジーソリューション統括部ソーラーシステム大阪第一営業所の八木克巳所長は、「以前は件数ベースで住宅用8割、産業用2割だったが、今では産業用が6割を占めている。住宅用の販社さんが産業用にも展開していることが大きい」としつつも、「当社が軸足を置いているのは住宅用。今後はEMSも視野に入れる必要がある。当社のターゲットは、HEMS(ホームエネルギー管理システム)とFEMS(ファクトリーエネルギー管理システム)になるだろう」という。

同社が住宅用太陽光システムとして販売しているのは、三菱電機やパナソニック、シャープ製が中心。いずれもEMSに繋がるメーカーだ。「今後は、蓄電池や充電スタンド、省エネ家電も商材となり、太陽光発電はそれらのひとつの部材に位置付けられる」(同部ソーラーシステム大阪第二営業所の水本英久所長)。

そこで同社は今年度下半期からEMSを見据えた事業展開を本格化した。EMSの専門技術者の育成も進めている。

「EMSは発展途上の市場だ。メーカーごとに製品の規格も異なっている。だからこそ、我々が各メーカーの特長をまとめ、いわばプラットフォームになることで、販社さんが商材の幅を拡げることができ、それが市場の発展に繋がるかもしれない。商社機能を発揮して、空調機器や家電なども含めた総合的な提案ができるように体制を整備していければと考えている」(水本所長)。

同社は、太陽光発電やLED、蓄電池など環境関連商材での売上高100億円を目標に掲げていたが、12年度にすでに達成した模様だ。太陽光のほか、LED販売量の伸長が貢献したとしている。

Inside News を読む

一覧を見る