クリハラント、IPP事業6ヵ所16MW
年度内稼働目指す
クリハラント(大阪市西区、嶋田雅景社長)は太陽光発電のIPP(独立系発電)事業に進出、これまでに6ヵ所、16MWでの事業化が決まった。いずれも今年度内の稼働を目指し、建設を進めている。
同社は昨年7月に兵庫県の公募に参加し、選定された淡路市佐野新島の7MWメガソーラーを皮切りに、兵庫県淡路市1.2MW、神戸市北区1.5MW、茨城県東海村1MW、栃木県那須塩原市1.6MW、千葉県富津市及び君津市4MWが決定。いずれも公有地を賃借するもので、IPP事業合計で6件、16.3MWを獲得した。
すでに神戸1.5MWと淡路1.2MW、淡路7MWのうちの2MWは稼働しているが、今年度末には全ての発電所の運転開始を目指している。
那須修二常務取締役は、「民有地でも事業化を目指していたが、難しかった。今年度はまず6ヵ所稼働させる。新規案件についても条件が合えば、実施していきたい」と語る。
なお同社はIPP事業ではモジュールは全て三菱電機製、パワーコンディショナは基本的に東芝三菱電機産業システム製を採用している。
元請け受注、今期25MWへ
一方、EPC(設計・調達・建設)事業も積極的に進めており、13年度の元請け受注量は8月までに13.5MWに達した。今年度は元請けだけで25MW以上を目指している。
北川進取締役は、「工事の受注量は想定以上。基本的に元請けとして工事を受注したいが、下請けとして電気工事を担うこともある。IPP事業は基本的に2MW未満だが、EPCでは特高での経験もあり、500kW以上が得意ゾーンだ」と話す。
「IPP事業での経験を踏まえた提案ができることも強み。運用面でのノウハウも今後活かしたい。発電事業主となることで、ユーザーとしての立場も理解できた。これは既存の発電プラント工事分野でも活かせると思う」(那須常務)。