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住金物産、印モーザーベアとモジュール国内総代理店契約締結へ

今期150MW受注目指す

群馬県館林市の2MWメガソーラー。モーザベア製パネルが設置された。事業者はMDI-SBソーラー

住金物産(東京都港区、宮坂一郎社長)は、インドの太陽電池メーカーであるモーザーベア・ソーラーと今秋を目途に正式な国内総代理店契約を締結する方針を明らかにした。すでに販売を開始しており、今期は150MWの受注を目指す。

住金物産は国内総代理店としてモーザーベアからパネルを調達、基本的には二次代理店に卸していく。現在、二次代理店は、千代田興産、東京産業、日新商事の3社。まずは多結晶シリコン型モジュールを提案している。

光ディスク委託製造のモーザーベアグループは、05年頃に太陽電池製造に進出。現在、結晶系、薄膜系、集光型の3種類を製造し、これまでに全世界で350MW以上の供給実績を持つ。グループとしてはプロジェクト開発も手掛けている。

日本市場については、09年から住宅用及び産業用市場への出荷をスタート。12年には635kWや2MWの太陽光発電所に採用されるなど、これまでの日本向け出荷量は結晶系を中心に約45MWに及ぶという。

一方、住金物産は産機・インフラ事業において、08年からタイやマレーシアで現地企業と協力し、メガソーラーを開発。全量売電が始まった12年からは国内市場にも展開、パートナー企業と連携し、すでに2か所のメガソーラーが完成。今年11月には計3MWのメガソーラーの稼働も予定している。

住金物産のインフラ事業推進部インフラ開発課の大澤光生主事は、「11年頃にインド市場への進出を模索していた際、プロジェクト開発もしているモーザーベアグループと出会ったのがきっかけ。国内のメガソーラーのうち1か所では、製品のパフォーマンスなどを総合評価したうえで採用した」と話す。

なおモーザーベアは別の国内企業と産業用における国内代理店契約を交わしていたが、「戦略に伴う方向性の違い」(モーザーベア・ソーラーの小林雅人日本支社長)により契約を解除。そこで住金物産は13年3月よりモーザーベアとの総代理店契約の検討に着手した。「製造、物流から、品質や財務に亘るまで全て調査したうえで、5月に現地訪問し、一緒にやっていくことを決めた」(住金物産の大澤主事)。

モーザーベア製モジュールは、JET認証を取得しているほか、今年7月には信頼性保証体制に関する規格であるJIS Q 8901も取得。モーザーベアの小林支社長は、「当社は光ディスクで日本企業向けのOEMやODMも担ってきた。太陽電池でも日本式の製造管理方法を活用している」と述べる。

住金物産の大澤主事はモーザーベア製モジュールについて、「発電量も多く、小さく軽いので施工性も良い。単に価格勝負するのではなく、バンカビリティも含めた高品質を全面に押し出していきたい」とした。

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