新出光、分譲型低圧発電所販売へ
年内にも第1号
九州のエネルギー商社大手、新出光(福岡市博多区、出光泰典社長)はこのほど、低圧線連系となる出力50kW未満の太陽光発電所を分譲方式で販売することを明らかにした。まずは自社所有地を活用し、事業に着手する方針だ。
分譲する低圧発電所は九州エリアを中心に開発していく。自社で所有する遊休地の一部を利用し、年内の運転開始を目指している。モジュールやパワーコンディショナは国内外メーカーから最適なシステムを選定する。O&M(発電所の維持・管理)は、同社グループが担う予定。
ソーラー事業部の小野正彦次長は、「自社グループの遊休地のなかから分譲方式に適した土地を選定し、事業を実施していく」としたうえで今後について、「さらなる事業拡大も検討しており、土地を探している。分譲型の太陽光発電所の購入ニーズは大きい。地主さんにとっては土地の有効活用になる」と語る。
同社は、太陽光発電市場で、住宅用と産業用の両面からシステム販売を中心に事業展開している。産業用分野では、グループ会社でシステムインテグレータの新出光ファシリティーズと連携し、提案を強めている。2013年3月期の受注量は産業用だけで24MWに達したという。
また同社は、自社遊休地などを活用したIPP(独立系発電)事業も計画。現在、3ヵ所計4MW強の案件で12年度の買取り価格を獲得している。すでに1ヵ所が稼働しており、今期中に残りの2ヵ所も運転を開始する予定だ。