ネグロス電工、今期受注200MW超
架台メーカーのネグロス電工(東京都江東区、菅谷三樹生社長)は、2013年3月期の太陽光発電用架台の受注量が、地上設置型と陸屋根向けだけで、200MWを上回る見込みである。大規模太陽光発電向けの架台供給の実績が受け入れられ、メガソーラーでの採用が進んでいる。
架台製造を手掛けてきた同社は、1995年に太陽光発電市場に参入し、太陽光発電向けの陸屋根用架台の販売を開始した。00年には、国内大手メーカーと、住宅用太陽光発電システム向けの陸屋根用架台のOEM(他社ブランドでの生産)契約を交わし、事業を本格化させる。
04年頃からは産業用市場へ進出。11年度までのメガソーラーでの供給実績は電力会社の案件など6件以上にのぼり、発電容量にして22MWを突破。出力1MWから最大7.5MWのメガソーラーに納入してきた。
全量売電市場が立ち上がった12年度は、これまでの実績や経験、設計力を活かして積極的に提案。特販営業部の小西祥司部長は、「11年6月頃から需要が急増すると、7月から11月までの引き合い件数は、出力換算で1GWに達した。今期の受注量は、地上設置型と陸屋根向けだけで、200MWから300MWになる見込みだ」と語る。
さらに小西部長は、「現在のところ、素材は高耐食性めっき鋼板の『スーパーダイマ』が中心」としつつ、「ステンレスやFRPなどといった素材それぞれに特長があり、棲み分けができるはず。今後、その現場に合った素材を選定し、最適な提案を行っていければ」と語った。
防草シート発売
同社は13年1月、太陽光発電向けに防草シートを発売した。防草シートとは、主に農業分野で使用され、害虫の発生を防ぐもの。耕作放棄地に太陽光発電システムを設置する際、農業への再転用を考慮して防草シートを活用すれば、土地の原状回復が容易になるという。
さらに、小西部長は、同シートによる除草作業の削減効果について、「年2回の除草作業を20年間行なうと、1万㎡当たりの除草コストは、8000万円かかると言われている。防草シートの価格は1万㎡でおよそ2000万円。砂利などで覆い、直射日光が当たらないようにすれば、シートは20年以上もつ。コスト削減に繋がる」と特長を述べる。