FIP入札、24年度初回は47件93MW落札
電力広域的運営推進機関は2024年6月21日、太陽光発電を対象とした24年度第1回目のFIP(フィード・イン・プレミアム制度)の入札結果を公表した。応札量が募集容量を超えるなか、47件93MWが落札した。
24年度にFIP入札の対象となったのは、出力250kW以上の地上設置型の太陽光発電設備。93MWの募集容量に対し、参加資格審査に提出された事業計画数は62件122MWで、うち参加資格を得たのは61件121MWだった。実際に応札したのは、募集容量を上回る59件118MWで、最終的に47件93MWが落札した。
落札単価は、kWhあたりの上限単価9.2円に対し、加重平均落札単価が6.84円、最低落札単価が4.55円となり、いずれも前回を上回った。前回の入札では19.9MW案件が0円で落札したが、それを除いても加重平均落札単価は6円となるため、価格低減は落ち着いた模様だ。
ただし、FITと違い、FIPは相対でのPPA(電力売買契約)と併用できる。つまり、あくまでPPAによる収入を基本としつつ、収益補填や市場高騰のリスク対策を目的にFIPを活用することも珍しくない。平均落札単価が6円台に突入しているが、それが必ずしも発電原価の傾向を示すわけではない点には注意が必要だろう。
なお、今回の結果を受け、次回の24年度第2回入札の募集容量は106.993MWに設定された。上限単価はkWhあたり9.13円となる。事業計画の提出期限は7月12日で、落札結果の公表は8月23日の予定だ。