NTTドコモ 住宅用蓄電設備制御実証
NTTグループらと共同で太陽光電力有効活用へ
NTTドコモは2024年8月1日から住宅用蓄電設備を遠隔制御する実証を開始する。25年2月28日まで継続し、実用性や経済合理性などを検証する。
同社は、NTTのエネルギー子会社、NTTアノードエナジーと遠隔監視装置販売のNTTスマイルエナジーの3社で実証を進める。太陽光発電由来の電力が余りやすい昼間に蓄電設備に充電させることで、再生可能エネルギー電力を有効活用しつつ出力抑制の低減を図りたい考えだ。
NTTドコモは蓄電池制御の発動条件の設計や顧客対応を担い、NTTアノードエナジーが蓄電池制御の発動条件の設計やサービス拡大の検討、NTTスマイルが条件に基づいて蓄電設備を遠隔制御する。11月30日まで参加者を募集し、実証に参加する一般消費者には、参加特典として用途限定のポイントを付与する。
実証の対象は『ドコモでんき』の契約者かつ遠隔監視装置の『ちくでんエコめがね』の契約者で、太陽光発電・蓄電設備を導入済みの住宅となる。
NTTドコモコンシューマサービスカンパニーエネルギーサービス部の谷本亮平UXデザイン担当課長は、「蓄電設備の遠隔制御は、一般消費者の行動変容型ではない取り組みで、顧客の満足度も検証する。出力抑制の低減を図りたい」と話す。
今回の実証では、住宅用蓄電設備の充放電を最適に遠隔制御することで、上げ下げDR(需要応答)の双方に対応できるという。全国で拡大している出力抑制が喫緊の課題なだけに、日中に余る再エネ電力を蓄電設備に充電できれば、出力抑制の低減に繋がるかもしれない。