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マクニカ、住宅用鉛蓄電設備発売

マクニカイノベーション戦略事業本部の脇坂正臣サーキュラーエコノミービジネス部長

半導体商社のマクニカはこのほど、住宅用の鉛蓄電設備を発売すると発表した。FITの売電期間が終了した〝卒FIT〟の太陽光発電設備を持つ電力消費者などを対象に、割安な蓄電設備で自家消費需要を掘り起こす狙いだ。

同社は、関連会社で蓄電設備を開発するサーキュラー蓄電ソリューションと開発した。蓄電容量1.2‌kWhの鉛蓄電池6つを筐体に格納した蓄電容量7.2‌kWhの鉛蓄電池と制御装置で製品化した。

マクニカは、製品の販売に際し、5年毎に鉛蓄電池を交換する方針であるが、これについて同社イノベーション戦略事業本部の脇坂正臣サーキュラーエコノミービジネス部長はこう説明する。

「鉛蓄電池は、リチウムイオン蓄電池と比べて価格が約3分の1程度と安く、安全性は高い。ただ再資源化に課題があるので、寿命を迎えた鉛蓄電池を当社が適切に処理することにした」。

同社は、蓄電設備にEMS(エネルギー管理システム)を搭載し、蓄電池の状態や劣化具合、異常を監視する。サーキュラー蓄電ソリューションが製品の設計を担った。

マクニカの脇坂部長は、「循環型社会の実現に向け、再資源化を見据えて製品化した。蓄電池の需要が旺盛なだけに、安価な製品を提供したい」と述べた。

製品名は『ソルダム』。鉛蓄電池筐体の外形は、幅660mm×奥行き350mm×高さ850mm、質量は約300kgである。

同社は、回収業者や精錬会社と協力して鉛蓄電池を回収して再資源化する体制を構築する。なお、24年秋を目処に鉛蓄電設備の受注開始を予定していたが、生産の都合によりやや延期するようだ。

同社が発売する住宅用の鉛蓄電設備

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