ALSOK、メガソーラーのリスク診断開始
損保ジャパン日本興亜リスクマネジメントと共同で
綜合警備保障(東京都港区、青山幸恭社長、ALSOK)は3月15日より、NKSJグループのリスクマネジメント会社である損保ジャパン日本興亜リスクマネジメント(東京都新宿区、石川秀洋社長、旧NKSJリスクマネジメント)と共同でメガソーラー事業者向けのリスクコンサルティングサービスを開始した。
このサービスは、ALSOKの警備システムを導入する事業者のメガソーラーに対し、防火及び防犯対策状況に関するリスク診断を行い、損保ジャパン日本興亜リスクマネジメントが安全証明書を発行するもの。第三者機関によるリスク診断を実施することで、客観的なリスクの実態を把握でき、セキュリティ対策の検討材料にもなるという。
営業推進部販売促進グループの小嶋隆寛主任は、「買取り期間である20年間のうちに担当者の変更や社会情勢の変化によって、新たなセキュリティ対策が必要になる可能性もある。そのときの材料としても活用できる」と語る。
リスク診断では、防火及び防犯対策に関するヒアリングを行う。機械警備の体制や種類、防火体制など、10数項目の質問に対する答えを基に、レーダーチャート方式の安全評価を提示する。
安全証明書の内容により、NKSJグループの損害保険ジャパンと日本興亜損害保険の提供する火災保険における保険料の割引も適用される。
費用は1敷地につき、5000円(税抜)から。対象となる太陽光発電所は基本的に出力1000kW以上。それ未満は別途相談としている。
その他、両社は、自然災害や損害賠償リスク、休業損害リスクなど、より細かなリスク分析を行い、レポート提出するメガソーラー向けのリスク診断サービスも実施している。
なおALSOKは、太陽光発電所向けに様々なセキュリティサービスを提供している。赤外線センサやワイヤ式センサなどを用いた一般的な機械警備のほか、2012年4月からは、サーマルカメラを利用した遠隔画像監視システムの提案も進めている。
営業推進部の津田孝幸課長代理は、「基本的に無人設備であるメガソーラーには、画像解析装置をセットしたカメラによるセキュリティシステムも有力な選択肢の一つ。画像診断しているので誤作動も少なく、サーマルカメラを採用することで夜中でも判別できる」と話す。
同社の遠隔画像監視システムは、今年3月までに京都や青森でのメガソーラー3件に導入された。また、北海道での大型案件を含む3件での設置工事が進行中だ。
津田課長代理は今後について、「太陽光発電向けのサービスをさらに拡充していきたい。パートナー企業と協力しながら、当社のセキュリティサービスを活かしていければ」と語った。