サカキコーポレーション、日射計出荷数 月400台超
センサや計測器の輸入商社であるサカキコーポレーション(大阪市住吉区、坂木英一社長)は2012年11月以降、日射計の出荷台数が前年比倍増を超える月間400台超で推移している。産業用太陽光発電におけるニーズ拡大を受け、日射計の出荷量を伸ばしている。
日射量を測定する機器である日射計は、実測値で評価する必要性などから、多くの太陽光発電所で導入されている。発電所1ヵ所につき1台から、出力がMW規模の場合、複数台設置されることもある。
同社は、イタリア・デルタオーム社の日本総輸入元として、全天日射計を販売、これまでに8000台以上の実績を残してきた。全量売電が始まった12年は、11月から需要が本格的に拡大、出荷台数は、13年3月現在まで週100台を超えるペースで推移、なかにはロット単位で100台以上の注文もあるという。
基本的には、下位機種の『セカンドクラス』が中心だが、そのワンランク上位機種である『ファーストクラス』の供給量も増加。13年度の案件のなかには、最上位機種の『セカンダリースタンダード』の採用を検討しているケースもあるという。
坂木英一社長は、「円安の影響はあるものの、現在のところ価格転嫁するまでには至っていない。納期は現状の出荷ペースに加え、急なスポット需要にも対応できるような体制を整えている」と述べる。
欧州2社と総代理店契約
同社は、12年10月に日射計を含む環境計測機器を製造する欧州の企業と、13年3月にも、同じく欧州の小型風力発電機メーカーと国内総代理店契約を締結している。
坂木社長は、「日射計はこれまでと同様、デルタオーム社の製品を中心に販売していく。新しく契約したメーカーは、いざというときのセカンドソースにもなり得る」と説明する。
一方の小型風力発電機は、出力10kWから30kWクラスを中心にラインナップ、太陽光発電との併用も可能だ。坂木社長は、「2015年頃から実需が生まれてくるだろうとみている。まずは販売体制を整備していく。システムインテグレータさんとも提携し、事業展開していければ」と語った。