レフソール、12~24kWパワコン年内投入へ
ドイツ・PCS(パワーコンディショナ)メーカーのレフソール(日本法人・東京都千代田区、クリスチャン・サイデル社長)は出力12kWから24kWの〝ストリングインバータ〟で日本市場へ参入する。2013年内に市場へ供給していく。
同社は1965年設立の産業用インバータメーカー。97年から太陽光発電用PCS事業に進出し、OEM(他社ブランドでの生産)ビジネスを開始。04年には、自動車部品製造のプレッテルグループの傘下に入り、07年からは自社ブランドでも販売、これまで欧米やインドなどで1GW以上の実績を残してきた。
PCSは、レフソールが設計とエンジニアリングを担い、ドイツ・ハンガリー・米国・インドで委託生産している。製品ラインナップは最大で出力1.3MWタイプまで揃えているが、中心となっているのは、出力が数kWから数10kWクラスの〝ストリングインバータ〟である。
日本向けについては、11年頃からマーケティングに本格着手、12年8月に日本法人を立ち上げた。日本向けにはまず、出力12kW、16kW、20kW、24kWの三相PCSを投入する。
それらの機種は、09年から米国市場で販売しているトランスレスタイプ。直流入力電圧は500V、屋外仕様で自然空冷方式を採用、メンテナンス性も高いという。
クリスチャン・サイデル社長は、「特に24kWタイプはコストパフォーマンスや効率、メンテナンス性も優れている。これまで培ってきた経験やノウハウを活かし、当社のストリングインバータで新しい選択肢を提案したい。まずは日本仕様に合わせるべく、社内テストを実施している。年内に市場へ供給できれば」と話す。
同社は11年、ドイツで発電容量70MWのメガソーラーに出力333kWタイプを38台、同20kWタイプを2550台納入した実績も持つ。また、12年7月には、SiC(シリコンカーバイド)を用いたPCSを欧州市場で発売、次世代機種をいち早く商用化している。
サイデル社長は、「投資リスクや安全性の観点から、分散設置型のよさを広めていきたい。まずは出力50kWから2MW未満の高圧連系がターゲット。そこで実績を重ね、2MW以上にも供給していく」と語った。