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フィールドロジック、パッケージ型遠隔監視システム提案

一括管理も可能に

『ソラマメ』の管理画面

計測表示ソフト開発のフィールドロジック(京都府宇治市、木村敏社長)は、2月より産業用太陽光発電の遠隔監視クラウドサービス『ソラマメ』の正式運用を開始する。複数の発電所を一括管理できる特長を活かし、産業用システムインテグレータへ提案していく。

同サービスは、産業用太陽光発電所におけるパッケージタイプの遠隔監視システムである。木村敏社長は新サービスについて、「メガソーラーなどで採用されているキメ細やかな監視システムは、都度カスタマイズしているので、その分コストも必要となる。そこまでは求めないが、遠隔監視を行いたいというニーズがあり、開発に着手していた」と話す。

従来の遠隔監視システムと同様、パワーコンディショナから取得したデータをクラウドサーバで管理、遠隔監視を行う。発電所の稼働状況や発電量などを確認することにより、故障などの異常をいち早く発見することができる。タブレット端末にも対応し、クラウド型なのでバージョンアップも容易である。

このサービス最大の特長は、複数の発電所を一括で管理できること。木村社長は、「ID管理しており、サイトの入口は1か所。発電所毎にアクセスする必要がなくなる。各ユーザーは、自分たちが手掛けた発電所を一括で見ることができる」と語る。

個々の発電所の詳細ページでは、パワーコンディショナの個別情報や合算でのレポートやグラフを確認できるほか、メモ機能や異常が発生した際の通知機能も搭載している。

価格については、「年間サービス料はいただくが、監視用ソフトウェアが不要であるうえ、管理を容易にし、データもコンパクトにするなど、設計上の工夫も価格に反映させている」と自信を見せる。

同社では、全量売電が始まった2012年度はメガソーラーを含む太陽光発電所に対し、パワーコンディショナの遠隔監視システムや、パワーコンディショナ以外の各種データ監視も行うシステムなど、ユーザーごとにカスタマイズしたシステムを提案してきた。納入ベースでは、前年比2倍の成長を遂げる見込みだという。

それら従来のカスタマイズ型の遠隔監視システムも『ソラマメ』を入口として、一括管理に組み込むことも可能。木村社長は、「一括管理システムは管理の効率化にも繋がるもの。システムインテグレータさんにとって有効活用できるシステムになっていると思う」と述べる。

今後については、「評価・診断機能を付加していくつもり」とし、独自技術を用いた故障診断サービスの提供や、集まった発電所データを母集団として有効活用していく方針だ。「個別情報は明かさず、あくまで母集団として利用する。同地域の発電所比較など、異常検知サービスに役立てていきたい」とした。

木村敏社長

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