文化シヤッター、今期4MW受注 独自の杭打ち 基礎も提案
文化シヤッター(東京都文京区、茂木哲哉社長)は、2013年3月期の太陽光発電事業におけるモジュール受注量が4MWに達する見通しだ。12年秋より販売を開始した杭打ち基礎も4件での採用が決まるなど、事業が本格化している。
同社は、10年4月にソーラーパネル部を設立、太陽光発電市場に参入した。ドア・パーティション特需事業部の大澤慎一ソーラーパネル部長は、「快適環境のソリューショングループを目指す一環として太陽光を始めた。当社のネットワークや施工・メンテナンス力を活かせる事業でもある」と話す。
まず台湾の結晶系太陽電池メーカー、ソーラーテックエナジーの国内代理店として事業展開。10年10月からは、国内製住宅用システムの販売も開始した。現在、住宅用では、国内メーカー複数社をラインナップし、施工は協力店が行う。
12年度は、数100kW案件を中心に産業用での引き合いが急増、最大で1.4MWの太陽光発電所へのモジュール供給が決定している。同社はモジュール供給またはシステム供給を担う。大澤部長は、「当社の既存の販売チャネルを活用し、約10社のシステムインテグレータさんと協力しながら拡販している」と述べる。
モジュールについては、ソーラーテック製のほか、国内製も提案している。今後もラインナップを拡充していく方針だ。
また、12年秋からは、国内企業と共同開発した地上設置用のスクリュー鋼管杭を発売。原状回復が容易、工期を短縮できるといった一般的な杭打ち基礎の特長に加え、同社製品は強度を高めるため、直径は約100㎜、埋設深さは1.5〜2mとしている。
12年4月には、栃木県の小山工場内に54kW太陽光発電システムを導入、ソーラーテック製モジュールと自社製の杭打ち基礎を設置している。今年3月末には、同製品を採用した第1号案件が完成する予定だ。杭単体での販売については、首都圏エリアのみで行っているが、基本的に工事は指定工事店が行う。
今後について大澤部長は、「現在販売エリアは首都圏のみだが、当社は全国ネットワークを構築しており、13年度以降、協力施工店を確立しながら、エリアを拡大していきたい」と語った。
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