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伊坂電気、今期EPC受注量16MW

システムインテグレータの伊坂電気(大阪市中央区、西尾潤一社長)は、2013年3月期のEPC(設計・調達・建設)の受注量が16MWに達する見通しだ。全量売電市場の開始に伴った旺盛な需要を受けたもので、そのうち6MWは、13年3月までの完工を予定し、残る10MWは今夏頃までの竣工を計画している。

同社では、全量売電が始まった夏以降に受注が増加、10月頃からは「内定に近い状態での見積り依頼も多かった」(小笠原忠好技術部長)という。一部の案件では、元請けとしてEPCを担当するが、多くの案件は下請けとして太陽光発電所の建設に携わる。モジュール以外の調達・設計・建設を担うケースが中心で、大手リース会社や家電量販店、商社やパネルメーカー、EPC企業などから注文を受けた。

小笠原部長は、「夏までは営業活動を積極的に行っていたが、この半年は、IPP(独立系発電)事業者やEPC企業からの引き合いが急増している。パネル指定される話も多い」と述べる。

今年度内に完成予定の発電所は、メガソーラー3件を含む約40件で、発電容量は数100kWクラスが中心。小笠原部長は、「マンパワーなどを考慮し、高圧連系に照準を合わせている。11月頃からは設計と施工のチーム分けを行い、より効率的に動けるよう、体制を整えた」と話す。

来期については、「受注残に加え、来年度の新規案件を獲得し、容量ベースで20MWを目指している」としたうえで、「将来を見越し、O&M(オペレーション&メンテナンス)も重視していく。遠隔監視システムを導入したものは本社で管理を行っていく予定だ。また、機器メーカーとの共同提案も進めていきたい」と語る。

なお同社は、昨年4月に東京営業所も開設している。12年度の売上高は約10億円に達する見通しだ。

小笠原忠好部長

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