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ETソーラー、日本法人設立

中国の太陽電池モジュールメーカー、ETソーラー・グループは2012年11月、日本法人としてETソーラー・ジャパン(東京都港区、梁尚進社長)を設立した。13年年初から、日本の産業用太陽光発電市場へ太陽電池モジュールの本格販売を開始する。拡大が見込める日本市場で、プロジェクト開発やEPC(設計・調達・建設)まで展開する狙いだ。

05年に設立された同グループはモジュールメーカーとして、これまで欧米や東南アジアなど、累計1.2GW以上の供給実績を残してきた。現在のモジュール年産能力は1.2GW。セルの一部を自社生産しているが、大半は台湾から調達している。

モジュール製造以外では、プロジェクト開発やEPC、ファイナンス事業も行っており、EPCでは欧州で100MWを超える実績を有する。

日本法人の設立について、梁尚進社長は、「日本市場については数年前から調査を進めていた。今年から全量売電が始まることもあり、産業用での販売を本格化させるため、立ち上げを決めた」と語る。

同社は単結晶シリコン型235Wから260Wタイプ、多結晶シリコン型225Wから250Wタイプをラインナップ。産業用向けには、主に多結晶シリコン型を提案している。セルは台湾製、EVAやバックシートは日本製を採用しており、部材選定から品質を重視しているという。

梁社長は、「ドイツの太陽光発電専門誌による8か月間の屋外での発電量評価で1位を取るなど、発電量も多い。また、当グループは財務的にも健全だ。欧州のEPC事業が黒字化に貢献しており、12年通期決算も黒字を見込んでいる」と話す。

モジュール出力保証は25年。パワーガード社の再保険に加入しているほか、塩水噴霧試験やアンモニア試験にも合格している。

梁社長は、「欧州でのEPCの経験やノウハウ、技術も提供していく。将来的には、日本でもパートナー企業と協力しながらプロジェクト開発からEPCまで取り組みたい。価格競争力はあるが、決して市場を破壊しに来たわけではない。日本のEPCと共に長期に亘って成長していければ」としたうえで、目標については、「13年末までに50MWが最初のターゲット」とした。

なお、同社製モジュールを用いた住宅用システムは、12年8月にソニアソーラー(愛知県高浜市)がJ-PEC認証を取得している。

梁尚進社長

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