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JPEA、PV施工技術者制度創設

3月中旬にも第1回開催へ

一般社団法人太陽光発電協会(東京都港区、片山幹雄代表理事、略称JPEA)は、住宅用太陽光発電システムの施工品質の向上のため、『PV施工技術者制度』を創設する。

この制度は、JPEAの認証を受けた研修機関での施工技術認証研修の修了者や国内大手システムメーカーなどの施工ID取得者、JPEAが実施した『平成23年度住宅用太陽光発電システムに係る施工研修』修了者が、JPEAの実施する認定試験に合格することで、『PV施工技術者』として認定されるもの。

自主的な業界共通の基礎技術認定制度として、一定水準以上の施工技術者に認定証を発行する。認定証の有効期限は4年間。有効期限内に更新研修を受講すれば継続することも可能となっている。

研修内容については、JPEAが2009年度から11年度までの3年間、経済産業省からの委託で実施した『住宅用太陽光発電システム設置工事に関する研修事業』における施工研修の成果を活用したものとなっている。

施工技術認証研修は、座学10時間以上、実習7.5時間以上で、およそ3日間。座学についてはJPEA編集のテキスト(税抜6000円)を使用、住宅用太陽光発電システム施工に関する基礎知識や電気および屋根工事、工事安全管理などを総合的に学習する。実習については、瓦・スレート・金属屋根を基本として、模擬屋根実習を行う。認証研修の最後に修了試験を実施し、修了者には研修修了証が交付される。なお、研修修了証は、交付後3年間は有効とする予定だ。

PV施工技術者制度運営センターの岡林義一センター長は、「各社が行っている施工ID研修の共通する基礎部分を研修していくものとなっている。委託事業の時に比べ、屋根材をより詳しく学べるようにするなど見直しも行い、より良い研修内容になっている」と話す。

JPEAが認証する研修機関については、12月25日を第1回締切として、募集を開始。実習用の模擬屋根を所有していることなど、一定の認証基準が設定されている。講習については、経歴や施工ID取得状況、資格、経験などを踏まえたうえで、基本的に個々の研修機関の講師が行う。

また、研修の開催期間や内容について、岡林センター長は、「当協会の指定する研修内容を組み込むことが絶対条件となる。そのうえで、個々の研修機関さんがプラスアルファするのは自由。月に何回開催するかなど、日程についても研修機関さんにお任せする」と説明する。

第1回の認定試験は、全国5か所で13年3月17日の開催を計画している。本格的な制度運用は来年度からとしており、年に1、2回、全国8ヵ所程度で開催していく予定だ。

岡林センター長は、「この制度は、あくまで基礎部分の施工研修。各社の施工ID研修では、より上級技術に重点を置くような形で学んでもらえれば。自動車整備士にもメーカー毎の独自研修があるように、2段構えの制度になっていければいいと思う」としたうえで、「メーカーや販売・施工店にとっては基礎技術の底上げに、設置者にとっては安心に繋がるもの。施工をする人だけでなく、販売を担う人やメンテナンスを行う人にも認定を受けてほしい」と語った。

なお、受験料1万2000円、認定料6000円を予定している。

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