サーラエナジー、太陽光併設型蓄電所を開発
サーラコーポレーションの子会社で、都市ガス販売のサーラエナジー(愛知県豊橋市、鈴木敬太郎社長)は2024年11月、太陽光電設備を併設する系統用蓄電所を開発する。25年夏頃の稼働を目指す。
同社は、グループのサーラeパワーが運営する豊橋市内の東三河バイオマス発電所の敷地内に設備を導入する。蓄電設備は、蓄電容量7520kWhの中・ジンコソーラー製リン酸鉄リチウムイオン蓄電池モジュールと、出力1999kWの富士電機製PCS(パワーコンディショナ)を採用。太陽光発電設備は、出力736kWのジンコ製パネルと650kWの中・ファーウェイ製PCSで構成する。サーラeパワーが保守管理を担う。
サーラエナジーは、アグリゲータのエナリスと協業して系統用蓄電所を運用しつつ、併設する太陽光発電設備の再生可能エネルギー電力も活用する。需給調整市場や容量市場で取引する予定だ。今後は東三河地域や遠州地域以外でも蓄電所を建設していく方針だ。
サーラエナジーカーボンニュートラル推進部電源開発・需給管理グループの浅井寛志マネージャーは、「エナリスさんには高度な制御が求められる一次調整力での実績があり、協業に至った」とし、「系統用蓄電所で再エネを有効活用していく。出力抑制の低減にも寄与するはずだ」と語る。
同社は、23年7月に系統用蓄電事業へ参入すると、日本ガイシ製NAS(ナトリウム硫黄)製の蓄電設備を用いて静岡県浜松市内で系統用蓄電所を建設している。今回の蓄電所で2基目となる。