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ボルテオ、太陽光と風力の発電量予測開始

10日先まで予測可能

ボルテオはAI技術を活用したエネルギープラットフォーム『bolteo ai』を開発、まずは発電量予測サービスの提供から始めた。上記は予測イメージ

AI(人工知能)開発のボルテオ(東京都千代田区、佐川大志社長)は2024年10月15日、AI技術を使ったエネルギープラットフォームを開発し、太陽光発電や風力発電の発電量予測を始めたと発表した。ウェブ上で簡単に利用でき、10日先まで予測できる点が特徴だ。同社は発電事業者やアグリゲータによる発電計画策定などでの利用を想定している。

同社は、ウェブ上の専用サイトでサービスを提供する。利用者が発電設備の地点や設備容量を登録すれば10日先までの発電量を予測できるようにしており、佐川大志社長は、「3ヵ月以上の発電実績があれば精度高く予測できるが、発電実績がなくてもアルゴリズムで予測できる」と話す。

日射量の予報情報を使いながら確率分布で予測するため、時間帯や気象条件で予測が外れるリスクを考慮できる。異なるソフトウェア同士を繋ぐAPI連携にも対応している。

同社は、ウェブ利用のみと、API連携付きの2種類の料金プランを用意、いずれも契約期間を最短3ヵ月とした。なお、前者は設備容量と期間に応じた従量料金制で月額5万円から。4週間の無料トライアルも提供しており、利用者は発電設備を5ヵ所まで登録できる。

同社は、発電量予測や発電計画策定時の利用のほか、EMS(エネルギー管理システム)との連携を想定。佐川社長は、「今回のプラットフォームには拡張性がある。需要予測や市場価格予測、蓄電池やEV(電気自動車)にも対応し、支援の幅を広げていきたい」と語る。

同社は22年8月設立の技術ベンチャーで、佐川社長は東京大学大学院工学系研究科技術経営戦略学専攻の田中謙司研究室で特任研究員を務める。主にエネルギー領域でAIとデータサイエンスを組み合わせたサービスを開発し、24年3月には太陽光発電所の資産管理を手掛けるA&Tmらと太陽光発電所の異常検知システムを開発すると発表。系統用や発電所併設用の蓄電池の経済性評価シミュレータも開発中である。

ウェブサイト上で発電設備の地点を登録するだけで利用可能

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