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テュフラインランドジャパン、複合加速劣化試験サービス開始

複合加速劣化試験装置とキーン課長

国際的な第三者認証機関のテュフラインランド(独ケルン市)の日本法人、テュフラインランドジャパン(横浜市港北区、ミヒャエル・ユングニッチュ社長)は、横浜市の太陽光発電評価センター(SEAC)において、新たな太陽光発電市場向けサービスとして、複合加速劣化試験サービスを11月より開始した。

このサービスは、今年9月にSEACに導入された複合加速劣化試験装置を用いて行う。この装置は、温度がマイナス30℃からプラス90℃、湿度最大85%Rhのサイクル試験が行えることに加え、太陽光紫外部の3倍までの光ストレス印加が可能となっているもので、いわゆるソーラーシミュレータを内蔵した環境試験器である。

製品部太陽光発電課のステファン・キーン課長は、「通常は環境試験器からモジュールを出して、電気特性などを測定するが、これはそのまま同時に測定できるもの。よりフィールドに近い試験が行える。また、低温から中温、高温といった様々な条件下で連続して試験しながら、電気特性を測ることも可能だ」と話す。

試験内容については、「どういった試験内容や条件がメーカーにとって重要なのか、まだ検証を続ける必要がある。現在のところ、2週間以内の期間での試験内容を検討している」とし、今後1年を目処に、温度や湿度、光照度などといった推奨条件や最適な試験内容を模索していく。

同社では、IEC規格に沿った試験を実施する傍ら、独自のサービスも積極的に開発している。太陽光発電関連では、約2年前から長期連続試験(LST)サービスを開始。これは1年以上かけて試験を実施していくもので、キーン課長は、「LSTは、世界に先立ち、日本で初めてサービス提供を開始した。どういった試験方法で長期信頼性のニーズに応えられるか検討を重ねた結果、生み出したサービスだ」と述べる。

今回の複合加速劣化試験サービスもその延長線上にあるもの。キーン課長は、「この複合加速劣化試験も日本発の試験サービス。これらのサービスを提供しながら、テストガイドラインを策定し、品質向上の一助となっていければ。第三者機関として、製品の長期信頼性に対する問いへの答えを確立していきたい」と語った。

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