第一実業、スイス企業と薄膜パネル販売で独占契約
軽量で架台要らず
機械商社の第一実業(東京都千代田区、宇野一郎社長)は2月26日、スイスの薄膜太陽光パネルメーカーのフリソムと日本における独占販売代理店契約を締結したと発表した。製品は軽量で、設置時の架台は不要になる。結晶シリコン系太陽光パネルを設置できない場所へ提案していく。
第一実業が今回扱うのは、㎡あたり2㎏、厚さ2㎜の薄膜CIGS太陽光パネル。パネル裏面の接着剤シートで取りつけるタイプで架台が不要になる。それだけに、太陽光パネルの設置費用は、「一般の結晶シリコン系パネルの半分ほど」(同社プラント・エネルギー事業本部エナジーシステム第三部の小澤大作部長代理)と安い。ただ工業用接着剤を使用するため、一度設置すると取り外しが難しく、同社は要望に応じてボルトでも取りつけられるように、パネル裏面に金属板を張りつけて供給する場合もある。
パネルの変換効率は現状11%だが、「20年夏には135%、22年には15%を達成する見込み」(小澤部長代理)。ただ価格は割高で、通常の結晶シリコン系太陽光パネルの3~4倍を想定している。
同社は工場以外に、農業ハウスや畜舎といった屋根の強度が弱く、通常の太陽光パネルが設置できない場所や、壁や曲面への設置を希望する顧客に提案していく。