ニッケ、メガソーラー来秋稼働へ
出力10MW
日本毛織(=ニッケ、大阪市中央区、佐藤光由社長)はこのほど、太陽光発電のIPP(独立系発電)事業に参入、自社保有地の有効活用の一環として導入を進めている。2013年春頃には第1号として、数100kW案件の完成を予定するほか、来年秋には約10MWのメガソーラーも稼働させる計画だ。
同社が計画する発電容量約10MWのメガソーラーは、兵庫県加古郡稲美町と明石市魚住町にまたがる『ニッケゴルフ倶楽部土山コース』跡地に建設を計画しているもので、18ホールのうち、12ホール相当、約15ヘクタールの敷地に建設する。
同ゴルフ場は、今年9月末に閉鎖し、現在、準備を進めている段階だ。特別高圧の電源線まで約2㎞の距離があり、連系工事を伴うため、来年5月着工、8月完工、来秋の稼働を目指している。なお、設備認定及び電力申請は今年度中に完了する見通し。総投資額は約30億円。
システムは、単結晶シリコン型モジュール、国内製パワーコンディショナを採用、杭打ち工法で施工する予定だ。EPC(設計・調達・建設)については、「有力なEPC企業にお願いしている」(開発事業本部の木村雅一不動産事業部長)としている。
木村部長はIPP事業への参入について、「自社所有している不動産の有効活用に加え、グループとして新エネルギー事業へ展開するに当たり、シナジー効果も期待している」と語り、建設業者でもあるニッケ不動産や、今年7月にソーラー事業部を立ち上げ、システムインテグレーション事業を行っているニッケ機械製作所などとも連携していく方針だ。
今後も未利用地の有効活用として、発電事業を行っていくため、「太陽光発電に向いている場所を選定していく。現在、関西、中部、関東においておよそ30か所をピックアップしている。採算性なども考慮しながら、事業を進めていきたい」(木村部長)。
それらの案件では、基本的にEPCやシステムなどを案件毎に選定していく。木村部長は、「性能だけでなく、信頼性なども重視している」と語る。すでにメガソーラーと並行して複数案件を進めており、来春頃には、メガソーラーに先立ち、発電容量数100kWの第1号案件が完成する見込みだ。