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正信ソーラージャパン、8月設立 単結晶スティングレー拡販へ

中国の太陽電池メーカー、ゼンシャインPVテック(中国江蘇省、王迎春総経理、金壇正信光伏電子)の日本法人として、今年8月に設立された、正信ソーラージャパン(福岡市博多区、蘇慶社長)は、産業用太陽光発電市場へ自社製モジュールの販売を強化している。13年年初には、住宅用太陽光発電分野へ進出する方針で、国内の太陽光発電市場でシェア拡大を図る。

正信ソーラージャパンは、ゼンシャインPVテックが55%、家電製販のエスケイジャパン(福岡県筑紫野市、杉弘行社長)が35%、貿易商社のグローバル環境(福岡市博多区、蘇慶社長)が10%の共同出資によって、設立された。

正信ソーラージャパンの蘇慶社長は「福岡県と江蘇省が姉妹都市であることに加え、3社の方針が合致したので日本法人の立ち上げに至った」と経緯を述べる。

同社の販売するモジュールは多結晶シリコン型、単結晶シリコン型、単結晶シリコン型『スティングレータイプ』の3種類。なかでも『スティングレータイプ』は、セルにガリウムを添加することによって、劣化率の低下を実現したもの。同社によると、劣化加速試験での減衰率は5年3%以内、25年で8%だという。

出力保証は、多結晶及び単結晶シリコン型の場合、10年90%、25年80%、スティングレータイプの場合、10年92%、25年85%とし、塩害保証やPID保証も発行しているうえ、パワーガードの再保険にも加入している。

ゼンシャインPVテックは2006年にインゴット・ウエハ製造を開始、07年にはモジュール製造へ展開し、欧州のメガソーラーへの販売実績も有する。年産能力は500MW。

蘇社長は、「ゼンシャインPVテックは無理な投資をしない手堅い会社。息の長い会社を目指しており、信頼も得ている」と語る。

日本では、まず産業用市場へのモジュール供給からスタートしており、多結晶及び単結晶シリコン型240〜305W、『スティングレータイプ』240〜275Wを提案している。第1号として、四国の約200kW案件へ多結晶シリコン型モジュールの供給が決まっており、現在、電力協議を進行中だ。その他、九州では、メガソーラー案件の話も進んでいるという。

住宅用については、現在システムを構築中。J-PEC認証を取得し、年明けに販売する計画だ。モジュールは『スティングレータイプ』180〜205Wを使用する予定。栗林英行取締役は、「住宅用では、メンテナンスや物流、保険などの販売体制を整えている段階。体制を整備してからは代理店も募集していきたい。また、今のところ産業用ではモジュール供給のみだが、来年からはシステム販売も検討している」と述べる。

今後については、IPP(独立系発電)事業も計画。蘇社長は、「合計10MW規模のメガソーラーを開発していきたい。現在、土地の選定を進めている」と意気込む。

(左)蘇慶社長 (右)栗林英行取締役

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