テュフラインランドジャパン、太陽電池モジュール向け新サービス開始
PIDほか、各種評価試験実施
テュフラインランドは1872年に発足した第三者認証機関。太陽光発電分野でも積極的に展開しており、現在では、世界の太陽電池モジュールのうち、およそ70%がTÜV認証を受けているという。
日本では1978年より活動を始め、太陽光発電関連では、2005年にテクノロジーセンター(横浜市都筑区、GTAC)を開設、現在、太陽光発電評価センター(横浜市都筑区、SEAC)、関西テクノロジーセンター(大阪市東成区、KTAC)と合わせて、計3か所で試験業務を行っている。
なお、それらテストセンターは、ドイツのダックスや日本のJNLA、ASNITEといった試験所認定機関から試験所認定や校正事業者認定を受けている。キーン課長は、「太陽光発電のテストセンターで校正事業者認定を受けているのは日本では当社だけ。設備だけでなく、エンジニアなども含めた厳しい審査を通過している」と語る。
太陽光発電関連では、IEC規格に沿ったモジュール性能試験及び安全性試験のほか、インバータやジャンクションボックス、ケーブル、コネクタ、バックシートなど関連機器・部材についても評価試験を実施、認証の発行やテストレポートを作成している。もちろんユーザーの要望に合わせたカスタマイズ試験も行う。さらにキーン課長は「当社はテストだけではなく、研究開発のサポートも重視している。部材検証や信頼性評価など、設備やエンジニアの面からもニーズに応えていく。また、海外進出の支援もできる」と述べる。
モジュール試験認証の期間は2.5か月。プロセスの効率化を進めており、最短で1.5か月も可能としている。
その他、太陽光発電所評価サービスや二次基準太陽電池校正サービスに加え、PID評価試験も今年5月から開始。7月からは太陽電池モジュールの信頼性保証体制に関するJIS Q 8901の認証サービスも始め、9月上旬時点で5社が取得しているという。
JIS Q 8901についてキーン課長は、「当社は認証スキームの策定にも参加していたが、書類審査だけではなく、実際にモジュール試験なども必要ではないか」と提案する。
今後について、キーン課長は、「ドイツにおいてテュフラインランドは、車検業務を実施していることから、一般の人々にも広く知られている。日本においても当社イコールPV車検のような形で広く知ってもらうことが夢だ」と語った。