オルテナジー、伯東と合弁で新会社設立
太陽光システム販売で売上26億円へ
オルテナジー(東京都小平市、髙橋眞剛社長)は8月28日、伯東(東京都新宿区、杉本龍三郎社長)と合弁で太陽光発電システム販売会社『ルーフス』(東京都立川市)を設立した。オルテナジーが開発した〝屋根に穴を開けない〟工法を採用することによって、差別化を図りながら、太陽光発電システムを拡販していく方針だ。2013年度に売上高26億円を目指す。
ルーフスは資本金1000万円、オルテナジーが51%、伯東が49%を出資した。社長には髙橋眞剛オルテナジー社長が、副社長には伯東の斎藤利明電子コンポーネント事業部営業二部部長が就任している。
ルーフスの専務取締役でもある、オルテナジーの齋藤康広営業本部営業第二部部長は「もともと伯東さんとは取引があり、昨年末頃からお互いの良い部分を持ちよって何かできないか検討を進めていた」と話す。
ルーフスは伯東から太陽光発電システムを調達、オルテナジーが開発した『シンプル・レイ工法』を採用し、まずは設立と同時に開設した千葉営業所で販売をスタートしている。オルテナジーの齋藤部長は「どちらかというとオルテナジーは受動型で、ルーフスは能動型の営業を行っていく。今年中に営業拠点をさらに3か所程度開設できれば」と語る。
オルテナジーが開発した『シンプル・レイ工法』は、屋根に穴を開けない工法。屋根の形状に合わせてオーダーメイドで設計、メッキ加工を施したスチール製架台を使用している。1996年の商用化以来、累計1000件の実績を残している。
傾斜屋根の場合、モジュール設置面及び反対面に部材を設置し、屋根の頭頂部で固定するのではなく、屋根面で抑えながら、部材を軒板部とワイヤで固定していく。
陸屋根向けにも提案を進めており、傾斜屋根向けと同様、点ではなく面で固定する形を取っている。コンクリ基礎を使用しないため、軽量で屋根への負荷も少なく、原状回復も簡単。トータルコストの削減にも繋がるという。
齋藤部長は「この工法はほとんどの屋根に対応可能なもの。太陽光発電システムが設置不可で諦めざるを得なかった方々へも提案していきたい。今後は部材の共通化なども含め、さらなるコストダウンを実現していく」と話す。
なお現在、住宅用システムを設置する場合、トリナソーラー、カナディアン・ソーラーからは通常のシステム保証が受けられる。東芝(標準設置できない案件のみ)、パナソニック、ソーラーフロンティアからは架台以外の保証を受けることが可能。架台についてはオルテナジーが10年保証を発行する。