ビットアイル、広島県竹原市でメガソーラー着工
計4MWへ
インターネットデータセンターを運営するビットアイル(東京都品川区、寺田航平社長)は、このほど太陽光発電のIPP(独立系発電)事業に参入、『広島メガソーラー』第1号案件として、広島県竹原市の竹原工業団地に『竹原第一メガソーラー』を建設する。工事は今年8月に着工しており、来年2月に稼動させる予定だ。
『竹原第一メガソーラー』は発電容量1.5MW。EPC(設計・調達・建設)はきんでんが担当する。モジュールはソーラーフロンティア製を、パワーコンディショナは三社電機製作所製500kWタイプを採用した。総投資額は約5億円。なお、直流1000Ⅴの太陽光発電所になる。
安藤卓哉取締役CTO兼エネルギー事業推進室長は「この事業は少なくとも20年という長期に亘るもの。単に価格だけではなく継続性やサポート力なども重視しており、採用するシステムは、国内メーカーにこだわっていくつもり」と述べる。
同社は2000年に設立、データセンターの運営を主な事業としてきた。データセンターは、24時間365日サーバを動かし続けるため、大量の電力を消費する。そのため、ここ数年は、電力供給が最大の問題となっていた。
安藤室長は「データセンターでは省エネ化を進めてはいるものの、それも限界がある。ならば、使う電力を自分たちでつくってはどうかと考えた」と太陽光発電事業への参入経緯を語る。
11年春より事業化へ検討を進めた結果、同年12月には広島県および竹原市とそれぞれ協定を締結、太陽光発電事業を正式にスタートさせた。
広島県が所有する竹原工業団地の設置場所は全部で3区画(約7万2700㎡)あり、今回の発電所は1区画(約2万4400㎡)のみを使用している。残り2区画でもそれぞれ1.5MW、1MWの発電所の建設を予定しており、現在電力会社と事前協議を進めている。来年8月までに完成させる計画だ。
竹原工業団地3区画以外での発電事業については、「まずは竹原第一メガソーラーを稼働させ、運用リスクなどを見極めていく。1年間運用すればある程度見えてくるだろう」と慎重な姿勢を示した。