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奥地建産、産業用へ標準化架台販売

SI事業へ進出

架台メーカーの奥地建産(大阪府松原市、奥地誠社長)は今年4月より産業用太陽光発電向けの標準架台の販売を開始した。システムインテグレーション事業にも着手し、FIT(全量買取り式の固定価格買取り制度)に伴い、産業用市場への提案を強めている。

同社は2002年度より太陽光発電事業に参入、国内大手メーカー向けに住宅用架台の供給を開始した。現在、月間5000棟ペースで住宅用架台を出荷するほか、約3年前からは産業用市場にも参入。これまでMW規模を含む数十件の案件に供給してきた。

営業開発部営業第二課の坂井和樹課長補佐は「産業用架台は、オーダーメイドで設計したものが多く、どうしてもコスト高になってしまう。そこで産業用でも標準化し、低コストかつ高品質な架台を提供できないかと考えた」と経緯を語り、産業用架台『サンキャッチャー』を開発、今年4月より折板屋根用を、7月からは地上設置用を発売した。

同製品はレール式で屋根への負荷を低減しているほか、素材には鉄を採用、SGめっきなどを施すことで高耐食性を実現した。そして、SGめっきなどを施すことを条件に製品20年保証も付与している。

坂井課長補佐は架台について「設計の最適化を図っており、鋼材量を減らすことが可能だ。地上設置型の場合、1MW当たり40t程度でも設計できる」としたうえで、「SGめっきは様々な塩害地域で長期間に亘る設置実績もある。当社としても数ヵ所で曝露試験を行っている」と長期信頼性についても自信を見せる。

今年4月からはシステムインテグレーション事業を展開している。現在のところ、自社所有地を含む約6MWを計画。まずは、奈良の自社所有地における約1MWの地上設置案件を、9月頃に着工していく予定だ。

同社は今年4月より国内外11社のモジュール10kWずつ計110kWを三重工場屋上に設置、データを取得している。坂井課長補佐は「システムインテグレーション事業参入に当たり、ユーザーへの最適提案のために実施した。当社の強みはトータルでの価格競争力、架台メーカーとしての提案力、設計力だ」と話す。

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