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三井化学 サステックと中古パネルで太陽光発電所開発へ

三井化学は2024年11月6日、IT(情報技術)ベンチャーのサステック(東京都港区、丹野裕介社長)と太陽光パネルを再使用する実証試験の合意に至ったと発表した。パネルの大量廃棄を見越し、中古パネルを再使用する仕組みを築きたい考えだ。

両社は中古パネルを使った太陽光発電所を開発し、発電性能や劣化具合、経済性などを検証していく。太陽光発電所のリパワリング(改修による出力増)工事を検討する発電事業者が増えるなか、三井化学は太陽光パネルを調達して再利用できるかどうか判別する。サステックは中古パネルを活用した太陽光発電所を開発し、運用や保守・管理を担う。

具体的な太陽光発電所の規模や試験時期は明かさなかったものの、設置場所の候補は複数ヵ所あるようだ。

三井化学新事業開発センターデータソリューション室の徳弘淳室長は、「30年以降の大量廃棄やリパワリングで発生する廃棄パネルを再使用することで、廃棄パネルの削減に繋げる。物流や供給網の体制を構築するため、協業先を確保したい」と話す。

サステック取締役の大橋昭文CTO兼COOは、「中古パネルは品質や性能にバラつきがあるため、実証試験を通じて再使用可能な基準を見極めていく」と述べた。

三井化学は14年から累計6GWに及ぶ太陽光発電所を診断。サステックは太陽光発電設備などの分散電源の管理・運用を手掛けており、両社は22年8月から太陽光関連事業で協業していた。

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