CO2OS 長瀬産業らと業務提携
大型蓄電池の評価診断開始
太陽光発電所のO&M(管理・保守)や評価診断を手掛けるCO2OS(東京都港区、小林直子社長)は2024年10月30日、長瀬産業と、その子会社で蓄電設備製造のキャプテックスとの間で業務提携を締結したと発表した。まずは系統用蓄電所などの大型蓄電池向けに評価診断サービスを提供していく。
CO2OSは、太陽光発電所に併設する蓄電池のEPC(設計・調達・建設)を請け負った経験などを活かし、すでに蓄電池関連事業に乗り出している。今回の提携を機に、蓄電池の評価診断や運用・保守・点検などで3社協業の体制を築いて、事業領域を拡げる。長瀬産業は事業スキームの構築などを担い、キャプテックスは蓄電池の試験装置を用いて知見や技術を供与していく。
蓄電所の長期運用に向け、設備の選定は重要だが、蓄電池の性能を評価する専門的な知見がなければ難しい。そこで3社は連携して蓄電事業者を支援する仕組みを築いた。同社らは、まず蓄電池の導入検討段階の評価診断を行っていく。主に系統用蓄電所などの大型蓄電池を対象に、製品の仕様書や保証書、施工要領書などの技術資料の精査のほか、蓄電池の性能確認試験も実施する。
CO2OSの小林直子社長は、「必要な情報が不足していないかなどを確認する一次調査から始まり、メーカーと協議しながら必要な資料の作成を支援する二次対応や、蓄電池セルやパックのサンプル品を試験し、初期容量や温度特性、初期劣化などの性能を技術資料と照合しながら評価するサービスも提供可能だ」と説明する。一次調査の費用は1製品あたり200万円程度になる模様だ。
また、同社らはメーカー向けの保守・点検代行サービスも始める。すでにCO2OSは親会社の大和エナジー・インフラとともに蓄電池製造の中・ゴーション・ハイテクの日本法人と業務提携を締結済みで、25年春以降に代行業務を始める見通しだ。
今後は蓄電所の建設段階や運用段階における関連サービスも3社協業のもとで開発していく方針である。