エクセル、メガソーラー向け遠隔監視システム提案
電子・電気機器用試験器メーカーのエクセル(埼玉県さいたま市、富樫昌之社長)は、今年4月より独・ソーラーログ社の国内総代理店として、太陽光発電所向けの遠隔監視システムの販売を本格化している。長期の売電収入によって利潤を得るIPP(独立系発電)業者にとって、発電設備の故障は事業採算の悪化に繋がる。故障の早期発見を目的に同システムを導入する動きが活発化しており、同社は提案を強めている。
太陽光発電所向けの遠隔監視システムとは、基本的に無人である太陽光発電所を、インターネット回線を用いて遠隔で監視するもの。ソーラーログ社のシステムは、パワーコンディショナや気象計測機器からデータを取得して発電所の異常を診断するだけでなく、専用の接続箱を用いれば、最大16ストリングスまでストリングス単位での計測が可能になる。
これらの特長が市場に受け入れられ、ソーラーログ社はこれまで、メガソーラーのモニタリングを多数手掛け、発電容量にして計3GWの実績を残している。
富樫昌之社長は「ソーラーログ社には豊富な経験とノウハウがあり、それが製品のパフォーマンスに表れている。O&M(オペレーションアンドメンテナンス)企業などとタイアップし、モニタリングサービスを積極的に提案していく」と述べる。
同社は太陽光発電事業へ約5年前に参入。2009年からは、イタリアの太陽光発電の関連機器メーカー、HT社や、独・pveフォトボルタイク・エンジニアリング社と日本総代理店契約を締結。IVカーブトレーサやパワーコンディショナ評価テスターの販売を開始した。
HT社製IVカーブトレーサは、総重量が1.2kgと軽く、持ち運びが容易なうえ、日射量やパネルの表面温度を計測でき、測定値の補正も行う。パソコン上のデータベースには約80社、200種類のモジュールの計測値を登録しており、測定データとの比較分析も可能である。pve社製のIVカーブトレーサは、インターバル時間を設定し、長時間無人で測定できる点が特長だ。
この他、電力変換効率やノイズ強度などを計測できるパワーコンディショナ評価テスターや、IVカーブトレーサとパワーコンディショナ評価テスターの機能を併せ持つマルチファンクションテスターなどもラインナップしている。