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木谷電器、PV機器、出荷20%増も売上微増

住宅用接続箱10万台超に

電子部品メーカーの木谷電器(大阪府枚方市、木谷健一郎社長)は今期(2011年10月〜12年9月)、接続箱やジャンクションボックス、コネクタ、ケーブルなどの太陽光発電関連機器の出荷量が、前期比20%増となる見通しだ。太陽光発電関連機器の売上高は総売上高の6割以上を占めているが、市況軟化の影響を受け、前年比微増にとどまるとみられる。

今期は、下期以降、既存ユーザーへの販売を伸ばしたことに加え、新規ユーザーも獲得、国内向けの出荷量が大幅に伸張した。今期の住宅用接続箱の出荷台数は10万台を突破する見込みである。木谷真次郎常務取締役は「太陽電池モジュールの動向と同じく、関連機器の単価も下がっており、競争は厳しい。性能を上げつつ、コストダウンを実現しなければならない」と状況を語る。

同社は2000年頃から、ジャンクションボックスやコネクタを製造し、太陽光発電市場に参入。04年頃からは接続箱の製造にも着手した。参入当初から国内の大手太陽電池メーカーへ製品を供給し、現在は国内外の太陽電池モジュールメーカーやシステムメーカーに接続箱やケーブルを販売している。主力の中国工場の生産能力は、現状の3倍以上の拡張も可能で、急激な市場の伸びにも対応できる体制を取っている。

住宅用接続箱は、6回路タイプを中心に出荷。ケーブルレスでコンパクトな4回路タイプも取り揃えている。木谷常務は「接続箱に限らず、関連機器は、価格以外でも差別化できるように、何か付加価値を付与していきたい。様々な企業さんとの共同開発も進めていければ」と語り、来期は産業用接続箱の市場投入も目指している。

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