多摩川ホールディングス、中GPPVと国内総代理契約
12年度30MW販売目指す
多摩川ホールディングス(神奈川県綾瀬市、小林亨社長)は、中国結晶系PVメーカーであるGPPVの日本総代理店として2012年から本格販売を開始した。単結晶型モジュールを中心にPVシステムとして住宅用及び産業用で拡販し、12年度の販売量は少なくとも5MW、目標としては30MWを見据えている。
製品の特長について、岡村忠幸太陽光エネルギー事業部長は「価格競争力と日本品質がポイント。モジュールは、セル1枚1枚のバラつきが少なく、最適角度で設置すると、最大発電量を生み出すことができる」とし、5月頃にはバックコンタクト方式モジュールの発売も予定する。
同社は、品質管理にも余念がない。日本製のモジュール欠陥検査装置、ELテスターを中国の現地工場に導入し、日本向けに出荷する全てのモジュールをテスト。プラスマイナス3%の製品を供給している。岡村部長は「モジュールの発電量が落ち込む大きな要因はクラック。バス方向に限らず、クラックのないものを出荷している」と自信を見せる。
同社は11年7月にPV事業へ参入。当時シンガポール資本だったセル・モジュールメーカー、GPPV社と提携したが、12月にGPPV社の資本が中国企業に移ったため、今年2月に改めて日本総代理店として契約を締結した。
住宅用では、田淵電機製パワーコンディショナなどとシステム化し、単結晶型モジュールでJ-PEC認証を取得。産業用は、発電規模500kW以下の案件を中心に、モジュールだけでなくシステムとして供給していきたいとしている。
12年度は、少なくとも5MW、売上規模10億円強を目指し、目標としては住宅用で10MW、産業用で20MWの計30MWをターゲットにしている。「12年度の半ば頃を目途に屋根貸しビジネスを含むIPP(独立系発電)事業も検討している」と更なる事業拡大も視野に入れている。