アベルコ、PV施工研修開始へ 施設6月に完成
住宅設備の販売・施工会社であるアベルコ(東京都足立区、阿部一成社長)は、建設中の住宅設備工事の総合研修センターで、住宅用PVシステムの施工研修を始める。社員教育を充実させ、自社のPV施工技術向上を図る。同施設は今年6月に完成する予定だ。
同社は2011年10月、埼玉県川口市の敷地1428㎡を借用、その一角にある倉庫(約800㎡)を改装して研修センターの建設に着手した。現在、改装工事を進めており、倉庫内には一戸建て住宅や模擬屋根を設置した。タイルやユニットバスなどの住宅設備の取り付け工事を行う環境を整える一方、PV施工の研修スペースも設けた。なお、同施設には、シャープ製の出力20kWのPVシステムを導入している。
仲田浩一顧問は「社員のレベルアップを図るのが目的。営業セミナーも行うつもりで、そのためのプログラムを現在策定している」と話す。
同社は09年からPV事業に参入、シャープアメニティシステムの代理店として販売を開始した。主に工務店経由でシステムを販売しているが、設計・調達・施工は全て自社で請け負っている。初年度は約40件だった販売件数は、11年9月期には186件に増加、12年9月期は310件を目標に掲げる。取扱いメーカーはシャープ、リクシルエナジー、ノーリツ、ダイキン工業、カナディアン・ソーラー、ジャパンソーラー。
営業統括本部環境エネルギー推進部太陽光発電推進グループの福原信次課長は「当社は工事会社として、PVに限らず、工事品質や安全管理を重視しており、責任施工がキーワードだ」とし、「コンプライアンスを遵守している企業と共に販売していきたい」と語る。
現在施工チームは6チーム。出力100kW未満の産業用PVシステムの施工実績もあるだけに、FIT(全量買取り式の固定価格買取り制度)の開始に伴い、産業用の施工チームの編成も視野に入れている。