東光電気工事、SPC設立し石巻に10MWメガソーラー開発
電設大手の東光電気工事(東京都千代田区、馬場榮社長)は宮城県石巻市に10MWのメガソーラーを建設するため2月、地元企業の丸本組(宮城県石巻市、須田輝夫社長)などと共同でSPC(特別目的会社)サンエナジー石巻を設立、6月から着工に入る予定だ。総事業費35億円で、13年8月の運転開始を目指す。
本プロジェクトは泊生産組合が牡鹿半島泊浜地区に所有する約50haを借用し、東光電気工事がEPC(設計・調達・建設)およびO&M(運営・管理)まで一括して担うが、震災復興事業の一環と位置づけ、SPCへの出資を予定する日立製作所がモジュール等部材調達を、また地元企業のマルヨシ興業や高橋屋根工事などと協力して建設を進めるというもの。
メガソーラーを運営するサンエナジー石巻には先の丸本組を中心に、不動産業の店舗開発などが出資を検討。すでに東北電力との連系協議を終え、8基の鉄塔を介し2.1㎞の連系送電線を敷設し連系する計画だ。
同社は07年よりEPC事業に参入し、国際航業ホールディングスが開発した455kWの館林ソーラーパークはじめ、Nexco中日本430kW、長野県北杜市の小学校13校565kWなどを受注。「5年間での実績は4MWを超える」(高橋信一新エネルギー事業部営業企画部長)という。
すでにEPCの引き合いは概算で約200億円にのぼるとし、風力で約20億円、太陽光約10億円の年間売上高を100億円規模まで拡大させる意欲を示す。そのため4月には太陽光発電と風力発電事業を統合し新エネルギー事業部を新設。「トップクラスのEPCとして生き残りたい」と施工、原価管理体制を整える。