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カナディアン・ソーラー・ジャパン、出力誤差0〜+5Wが自社基準 最大出力97%を保証

モジュールすべてにEL検査を施すカナディアン・ソーラーの日本法人、カナディアン・ソーラー・ジャパン(東京都新宿区、要悠社長)では公称最大出力の許容誤差0〜+5Wを品質基準とし、モジュール最大出力97%保証の実現を発表した。

通常、モジュールは公称最大出力に対する出力誤差を定め、定格出力が基準値以上の製品のみ出荷する。その基準範囲に応じ、各メーカーでは発電保証として公称最大出力の90%を10年間、同80%を25年間保証している。

ただ基準範囲はメーカー間で異なるうえ、許容範囲には+-5%といった数値もある。その一方で、生涯発電量が絶対命題となる7月の全量買取制度を控え、IPP事業者から発電量や性能保証に対する要望は高まりを見せている。

CSJではこうした市場ニーズを踏まえ品質基準を厳格化。要悠社長は「公称最大出力からさらに発電量が5W上昇するとなれば、+-5%の製品と比べると発電量に最大2.5%開きが出る。つまり、発電収入も2.5%差が出てしまうのだ」と語る。さらに出力低減曲線も「従来のステップ型からリニア型に変わる保証が可能だ」という。

最大出力97%などの性能保証に対し、同社ではEL検査装置による全数検査等で担保している。EL検査とはセルに電気を流すことでセル自体を発光させ、セルに発生するクラックを可視化する検査方法だが、「認証基準には規定されてないが、我々はすべてのモジュール対しEL検査を施す」という。

つまり、ラミネート構造であるモジュールはクラック等が発生した際、修理、部材交換が物理的に不可能であるため、ノーメンテナンスで何年間発電するかが重要となる。同社ではあえてEL検査やトレーサビリティ管理を導入することで長期信頼性を担保したい考えだ。

「ラテン語にある〝Caveat Emptor〟、買い手注意せよとの故事の通り、モジュール選定は自己責任のため、価格だけでなく長期信頼性に基づく性能保証が重要となる。恐らく日本でも性能保証がバンクアビリティにも影響を及ぼすだろう」との認識を示した。

11年暦年の出荷量が約27MWだったCSJでは、保証体制の厳格化等を通じ、今期住宅用で50MW、産業用50MWの出荷量を見込む。

カナディアン・ソーラー・ジャパン 要悠社長

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