インリー・グリーン・エナジー、日本市場へ本格参入
09年から代理店を通じ、モジュール供給を図ってきたインリー・グリーン・エナジーは、今年2月インリー・グリーンエナジージャパン(東京都港区、水田昌紀カントリーマネージャー)を設立し、欧米中に次ぐマーケットとして期待を寄せる日本へ本格参入を果たした。
同社は10年にYHSと住宅用太陽光パネルでの販売契約を締結するなど、従来から販売網を構築してきたが、FITを控え日本法人の構築が不可欠だと判断、設立に至った。
水田昌紀カントリーマネージャーは「原料からモジュールまでの一貫生産体制、N型セル製造等の技術によって、ワールドワイドの価格を提供できることがインリーの強み」だと語る。まずはYHSと蝶理2社との連携のもと、「PVシステム全体でサービスが提供できる体制を構築」し、B to Bでは直販やアフターサービス含めた技術サポートも強化する意向だ。さらにジュディ・ツェン・リーグローバルマーケティングディレクターは「W杯の公式スポンサーというブランディング力も活かし、近い将来、日本で№1を目指す」と明確なビジョンを示す。
その一方、債務危機が燻り続け、大幅なFIT改革を断行する欧州情勢について、ワン・ハンク副総経理は「非常にタフな年になることは間違いない。けれど我々の12年Q1の期待出荷量は11年4Qに対し30%増を、日本やアジアでシェアを取り込み暦年では50%増となる2.4GWを見込む」と不透明な情勢でも飽くなき成長を目指す。