中・ジンコ、25年の新製品を披露
太陽光パネル世界最大手の中・ジンコソーラーは2024年11月28日、東京都内でセミナーを開催し、25年に発売する新製品を紹介した。出力を高めた単結晶パネルのほか、高耐荷重品や防塵仕様品を売り出す予定だ。
日本法人が開催するセミナーは今回で12回目。同社は太陽光パネルや蓄電設備の製品紹介に加え、出荷実績などの状況を説明した。それによれば、24年第3四半期(1月~9月)の太陽光パネル出荷量は前年同期比31.3%増の67.65GWに達し、世界首位を堅持。供給過多で赤字に陥るメーカーが多いなか、第3四半期決算で黒字を維持した模様だ。
同社は24年10月に、n型トップコン技術を用いた単結晶パネルの第3世代品を発表。出力670Wと495Wの2種類の旗艦品を揃え、変換効率はともに24.8%に達したことを明らかにしていた。
25年にはその第3世代品の販売を計画しており、日本向けには66セル相当搭載品を準備。生産を始める25年第1四半期(1~3月)時点の出力は、両面発電タイプが630W~640W、片面発電タイプが635W~645Wとなる見通しで、寸法は2382mm×1134mmとなる。
同社によれば、第3世代品では、セル切断面を独自加工する『HCP(ハーフカットパッシベーション)技術』や細径化したバスバーを採用した『ゼロバスバー技術』など新たな技術を実装し、出力を向上させたという。
また、同社は耐荷重性能を高めたパネルや防塵仕様を施したパネルを25年に発売する。前者は72セル相当搭載の両面発電タイプで、ガラスの厚みを増したことで耐久性を高めた。積雪荷重が6000Pa、風圧荷重が4000Paに高まったうえ、直径55mmの降雹試験にも合格し、火災等級は最も高いAクラスを取得した。後者の防塵仕様品は、パネルフレームの短辺に雪や埃などが溜まりにくい構造を採用。発電量の増加が期待できるようだ。