赤嶺電研企画 初のオンサイトPPA稼働
茨城・鹿嶋の下水道施設で300kW級
➀鹿嶋市の田口伸一市長も来賓として出席した。②赤嶺電研企画の赤嶺竜太社長。③赤嶺電研企画の赤嶺昭会長
太陽光発電のEPC(設計・調達・建設)やO&M(管理・保守)を手掛ける赤嶺電研企画(茨城県鹿嶋市、赤嶺竜太社長)は2025年3月、鹿嶋市内の下水道施設へオンサイトPPA(電力売買契約)での再生可能エネルギー電力の供給を開始した。同社初のオンサイトPPA事業で、3月31日には現地で竣工式を開催した。
同社は24年6月20日に鹿嶋市と下水道施設向けのオンサイトPPAを締結。再エネ電力の供給先となる下水道施設の敷地内の遊休地に太陽光発電設備を設置し、25年3月に電力供給を始めた。環境省の補助事業に採択され、補助金対象経費約3820万円のうち、3分の1を補助金で充当した。PPAの契約期間は20年で、kWhあたりのPPA単価は税抜12.5円である。
太陽光発電設備の交流出力は304.95kWで、同社は中・ロンジ・グリーンエナジー製の太陽光パネルと中・ファーウェイ製のPCSを採用した。発電した電力は逆潮流させずに施設で全量消費していくが、自立運転機能を搭載した出力4.95kWのPCS1台を設置することで、停電時に電力の一部を使えるようにした。
鹿嶋市はこのオンサイトPPAによる再エネ電力の調達で、下水道施設の電力使用量の16%程度、年間約143tの二酸化炭素排出量の削減効果を見込んでいるという。
赤嶺電研企画にとっては初のオンサイトPPA事業となる。赤嶺竜太社長は、「今回の実績を活かし、オンサイトPPA事業を拡大していきたい」と意気込む。
3月31日には、現地で竣工式を開催。鹿嶋市の田口伸一市長ら関係者が出席した。
赤嶺電研企画は鹿嶋市浄化センターに太陽光発電設備を設置し、3月からオンサイトPPAによる電力供給を始めた。写真は完工直前の1月末に撮影した太陽光パネル。この後、手前のトランスの上にもパネルが取り付けられた