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ノータス、追尾式営農用架台発売

新発売の追尾式営農用架台

営農用太陽光発電のコンサルティングを手掛けるノータス(大阪市淀川区、高橋隆造社長)は2020年6月29日、2軸追尾式架台の販売を開始すると発表した。伊企業が開発した技術を活用した。農地の一時転用許可の申請支援と合わせて提供する。

縦横12m間隔で高さ4mの柱を立て、柱同士に梁を掛け、横梁の間に太陽光パネル8枚1組を計4組配置する架台を発売した。パネルが生み出す影が他のパネルにかからないようにしながら、縦横2軸が稼働して太陽を追尾する仕組みを搭載した。

技術を保有する伊レムテックから日本における特許の使用権を19年6月に取得。架台の設計用荷重の算出方法を定めた『JIS C 8955』に基づいて設計し直し、20年4月に実証試験用の発電所を完工した。

太陽光パネルが、強風時には水平に、積雪時には垂直にそれぞれ自動で変わる機能を組み込んだ。両面発電含め、60セルサイズのパネルに対応させた。柱同士の間隔を4m確保することで大型農機が利用できるように配慮し、下部農地で栽培する作物の選択肢を広げた。

追尾式架台の導入費は出力2MWの太陽光発電所で大体1.4億円と割高だが、高橋社長は、「発電量は通常の架台を採用した場合より40%程度向上する。営農用の場合、農業収入もあるほか、維持管理費や固定資産税が安いため、一般の太陽光発電事業よりも高い利回りが期待できる」と強調する。

すでに約1MW分の受注があり、引き合いは50MWに達した。欧州と中国合わせて6MWの導入実績があるという。

同社は17年4月に設立。営農用太陽光発電所の開発やコンサルティングを手掛ける。今回の架台の販売と同時に、一時転用許可の申請手続きや下部農地で栽培する作物の選定などに関するコンサルティングも提供していく考えだ。

高橋隆造社長

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