蓄電設備出荷数10%増12.7万台
JEMA(日本電機工業会)は2021年6月25日、20年度における蓄電設備の出荷台数が前年度比10%増の12.7万台だったと公表した。ハイブリッド型蓄電設備などマルチPCS(パワーコンディショナ)比率が初めて7割を超えたという。
18年度、19年度に蓄電設備の出荷台数が7.4万台、11.5万台とそれぞれ前年度比50%程増加し、20年度は15万台規模になるとの予想も一部であったが、コロナ禍の影響で微増にとどまった模様だ。ただ16年度を除き11年度から出荷台数は毎年度伸び続け、累計出荷台数は49.1万台に達した。
前年度と同様に、電力系統へ接続される系統連系型の蓄電設備が全体の91%を占め、非系統連系型は10%に満たなかった。ただ3年連続で非系統連系型の出荷台数が1万台を超えており、底堅い需要が形成されている。
また、ハイブリッド型やトライブリッド型のいわゆるマルチPCSを使用した蓄電設備の比率が増しており、20年度は74.5%に達した。
出荷された蓄電設備の平均設置容量は、系統連系型が7.46kWh、非系統連系型が2.12kWhで大きな変化はなかった。
JEMAは年に2度、『日本電機工業会自主統計』として蓄電設備の出荷台数を調べ、公表している。21年5月時点でオムロンソーシアルソリューションズやニチコン、パナソニック、エリーパワーなど16社が調査に協力した。