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MLPE推進協議会発足へ

太陽光パネル単位で出力を最適化し、即時遮断機能を備えるMLPE(モジュール・レベル・パワー・エレクトロニクス)は安全面で注目の技術だが、日本では普及していない。そこでMLPE製品を販売するモバイルソリューション(東京都中央区、難波圭一社長)らは『MLPE推進協議会』を早ければ2021年11月上旬に発足する。MLPE製品の普及拡大のほか、全国の消防本部や自治体などへの周知活動も行う方針だ。

MLPEは、太陽光パネル1枚または2枚単位で出力を最適化する技術で、遠隔監視機能や即時遮断機能も備える装置だ。出力最適化による発電量の向上のほか、緊急時にパネルごとに遮断する機能を持つことから感電や火災の防止に繋がり、安全性を高める効果も期待できる製品である。

 それらMLPE製品は1種類ではなく、パネル単位の超小型PCSであるマイクロインバータもあれば、MPPT(最大電力点追従)機能を搭載した直流変換機であるDCオプティマイザもある。

 モバイルソリューションの難波社長は、「屋根上設置の太陽光発電設備が増えるなか、緊急時のリスクを低減するMLPE技術の重要度は高まっている。そこで同じ思いを持つ方々と協議会を立ち上げることにした」と経緯を説明する。

 同社らはMLPE製品の普及拡大などを目的とした一般社団法人として福島県郡山市にMLPE推進協議会を設立する。設立時にはMLPEメーカーや販売・施工会社など少なくとも6社が参加する予定だ。

 協議会では、MLPE製品搭載の太陽光発電設備かどうかを一目で認識できる標識を作成する。MLPE製品の設置可否にとどまらず、製品種別ごとに分類する考えだ。難波社長は、「標識を貼れば、消防士が感電事故の防止や緊急時に対応しやすくなる。研究機関とも連携し、各製品に必要な安全対策も評価する。全国の消防本部や自治体、関係省庁へ周知していく」と語る。

協議会では、MLPEメーカーや販売・施工会社のほか、PPA事業者や保険会社なども会員の対象となるようだ。難波社長は、「施工研修や標識設置情報のデータベース化も検討していく」としたうえで、「まずは福島県と神奈川県をモデル地域にしたい」と意気込みを見せた。

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