ネミー YOCASOLのモジュール製造事業の資産を授受

2013.02.25

PVeye

ネミー(東京都世田谷区、根上幸久社長)は、2月5日に破産したモジュールメーカー、YOCASOL(福岡県大牟田市)のモジュール製造の事業資産等について、2月21日付けで授受する契約を締結した。
 YOCASOLは07年、サンテックパワーによる旧MSK(現サンテックパワージャパン)買収の際、閉鎖される予定であった福岡工場の設備を丸紅等の出資を受け、従業員が事業買収(EBO)する形で設立した経緯を持つ。
 ピーク時には欧州需要の拡大によってモジュール輸出量が増加、09年3月期の売上高は79億円を記録するも、欧州マーケットの縮小や中国勢との価格競争の激化、さらに円高影響を受けるなど事業環境が悪化。12年3月期には13億円にまで売上規模が落ち込んだとされる。
 昨年11月末には負債総額が約24億円にのぼり、民事再生法を申請、再生手続きを模索してきた。一時は家電量販店大手のヤマダ電機がスポンサー候補のひとつに浮上するも、支援先を得られず、今年2月破綻に至っていた。
 今回、ネミーが授受した事業資産は、負債を除く土地含めた工場建屋、製造装置、そして従業員まで、モジュール生産事業のすべてとなる。買収額は未公表だが、モジュール生産能力60MW、95名(11年10月時点)の従業員を引き受けたと見られる。
 1966年創業のネミーでは、これまでモジュール架台の製造・販売はじめ、グループ会社であるネミーエネルギーソリューションズを通じ、システムインテグレータを展開してきた。YOCASOLのモジュール事業継承に際し、「総合力・技術開発力・提案力を一層強化し、グループビジョンの『新しい快適空間を創る〜自然環境との融合〜』の実現に努めていく」とコメントしている。